2014年10月07日

「自然」について(その1) 自然は、いいね!

(以下は、2005年に別のブログに書いたものを加筆・修正した文章です。)

 人間が信用するものは、人間が作ったものだけ。
 全て、自分達で管理可能なものだけ。
 管理不能なもの、すなわち自然を、実は我々は避けている。あるいは、拒否している。

 「そんな事はない。時には自然に触れるのは、大好きですよ」
と、仰る方へ。あなたが時に自然に触れる為に訪れる所は、ひょっとして、○○自然公園ですか? それは残念ながら、自然ではありません。そこはもはや、人に管理された空間。

 本当に自然な空間に、あなたは足を踏み入れた事がありますか? たとえば、道も無い山奥の森に。そこがどれほど恐ろしい空間だか、行ってみれば判るのですけれど。
 本当に、恐ろしい所ですよ。少なくとも、長居はしたくない所ですよ。そして、そういう空間から脱出できなる事を「遭難」といいます。
 あるいは、あなたは天災を快く受け容れますか? 受け容れませんね。私だって快くは受け容れません。でも、天災だって自然の一部です。地震も雷も、地球にとって然るべき現象です。

 だから。
 「自然は、いいね!」
 こんな言葉を口にするとき、私達は、いかに自分達に都合の良い部分しか「自然」と呼んでいないか、よく判るというものです。都合の悪い部分は、管理したいけれども出来ない部分は、避けているのです。拒否しているのです。目をつぶり、意識から遠ざけている、と言っても良いでしょう。
 むしろこちらこそ、人が手をつけていない(手がつけられない)分、本当の自然なのかも知れないのに…。
(続く)

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posted by 松尾宗弘 at 21:05| 認識(論?) | 更新情報をチェックする